1.カモワンタロットを知っていますか?
タロットに詳しい人なら、「カモワンタロット」という名前を聞いたことがあると思います。
一般に「カモワンタロット」という名称で広まっていますが、正式には「カモワン版マルセイユタロット」と言って、マルセイユタロットのひとつです。中世から続くマルセイユタロットの伝統を守って、現在でも製作している唯一のタロット工房であるカモワン家のマルセイユタロットです。
マルセイユタロットは、製作者ごとに○○版マルセイユタロットという呼び方で区別されています。
カモワン家はコンヴェル版で知られる二コラ・コンヴェルを祖先にもち、「コンヴェル家」として続いてきた家系が途中、婚姻によって「カモワン家」に名前が変わりました。
マルセイユタロット以外で多くの愛好者がいるウェイト版は20世紀に作られたタロットで、マルセイユタロットを元にして新たな考え方で創作して作られたものです。それに対して、マルセイユタロットは紀元1世紀に誕生しており、数多くの秘儀秘伝を継承してきたものですが、その秘伝は一部の人しか知らないものでした。
18世紀以前は数多くのマルセイユタロットの工房があったのですが、19世紀になるとカモワン家1軒だけになってしまいました。
現在の当主であるフィリップ・カモワンはその伝統と秘伝を引き継ぐ唯一のカードメーカーなのです。
そのフィリップ・カモワンが映画監督のアレハンドロ・ホドロフスキーと共同で、すべてのマルセイユタロットの伝統をとりまとめ、復元して1998年から発売しているタロットが、「カモワン版マルセイユタロット」、通称「カモワンタロット」なのです。
そして、フィリップ・カモワンは、復元と同時に、マルセイユタロットの秘伝とリーディング方法を教える、「フィリップ・カモワン・タロットスクール」を創設しました。現在ではフィリップ・カモワンから直接学んだ者たちが、スクールの講師となり、カモワンタロットを広めています。
2.タロットって何? どんなもの?
2-1.占いとセラピー
タロットは一般に占いとして知られていますが、カウンセリングやセラピーとしても使われています。私たちは、基本的にタロットはセラピーだと思っています。
実は、カウンセリングやセラピーという捉え方は別に最近のものというわけではありません。
今から100年ほど前、1900年台の初め頃にはフランスのセラピストが占いではなくカウンセリングとしてやっていたことがわかっています。
どういうことかというと、タロットを展開するなかで、その人の過去の経験、経緯などがつぶさにわかりますし、どんな問題を抱えているか、そしてどんな風に克服してきたかなどがタロットの展開の中に現れるのです。そして、現在、そして未来において、その人にとって必要なことはなにか、何が足りないのか、あるいは何か考えすぎたり、やりすぎたりしていうことはないかということ、さらにそれらの問題に対して、どんな解決方法があるかということがわかります。
その展開を見ていく中で、自分が抱えている本当の悩みがわかり、何をしたらいいのか、何を選択すべきなのかがわかってくると、自己解放がおき、癒されていくのです。そういうプロセスがセラピーになると考えています。
2-2.誰にでも出来るか
だれにでも出来ます。というのは特別な霊性や研ぎ澄まされた直観力というような特別な能力は必要ありません。少しの勉強をして、後は練習を重ねていけば、リーディングは出来るようになります。
2-3.誰でも当たるか
誰でも当たります。というか、展開されたカードはかならずその状況を映し出しています。あとはそれを翻訳する力だけです。的確なリーディングさえすればよいのです。出たカードは必ず当っているのです。ただ、セラピーとしては、その人の悩みが解決し、自ら決断し、あらたな道を選択できるようにすることが目的ですので、当てることが目的ではありません。
2-4.タロットは恐い?何故?
タロットが恐いというイメージを作っているのは、おそらくこの13のカードのせいではないかと思います。ある種類のタロットデッキでは、このカードの名前を死神と呼んでいますが、カモワンタロットのカードを見てもらうとわかるように、カードの下に名前が書かれていません。
実際、13というのは聖なる数、聖数と言われています。キリストの12使徒にキリストを加えた数が13ですし、13という数字を忌み嫌うようになったのは最近のことだとも言われています。本来なら畏れ多い数字でもあります。
このカードは本質的には、変容という意味をもっています。
何か大きく変化するときには、あらたに生まれ変わるためにはいったん、全てを捨ててしまう必要があります。いろんなものを捨てたり、こわしたりしたあと改め構築しなおすものです。非常に辛い経験をすることになりますが、たとえば、会社をやめて、別の会社に替わるときなどにこのカードが出たりします。
3.タロット(セラピー)が伝えるもの
自分の考えや選択がそこに行きつくにはその人なりのバックボーンや過去の経緯があります。
タロットはそれを含めて語ってくれます。
だから現在の思いがあるということを再認識させてくれます。
そのことをタロットリーダーからメッセージとして伝えられるとそこで癒しが起きます。
人は自分の思いのたけを自分以外の人に理解してもらう事で
それまで自分の内側でぎゅっと張りつめていたこころがゆるみ安心したり、
ほっとしたり、時にはほどけて涙がでるような気持ちになったりするものです。
このようにカモワンタロットのリーディングセッションは、癒しとサポートにつながり、こころをケアします。
それにはリーダーと相談者の間に信頼関係が必要ですし、リーダーが相談者の話をしっかりと受け止めて聞くことが大事です。
それは逆に相談者に話をしてもらうことでもあります。
カモワンタロットのリーディングセッションは共同作業で行うことで効果が発揮されます。
このようなことからリーディングセッションの名称をタロットセラピーと名付けています。
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