こんにちは。アントレへ、ようこそ(^-^)
暑かったこの前とは打って変わって、涼しい日が続いていますが、梅雨入りの前触れなのでしょうか。
変化する気温の中でも衣服に気を付けつつ、心地よい春の日の残りを楽しみたいですね。
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タロットにはたくさんのシンボルが描かれています。
それらを知っていくのはとても面白いものです。
タロットの絵柄をシンボルと呼ぶのは、絵が単にそのものだけではなく、多様な象徴性をもつからです。
例えば『女法王』のもつ本のような象徴は、本だけではなく、ノートや帳面、カード、手紙、書類など、様々なものに見立てることができます。
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タロットの初級では『女法王』の本のような象徴は「聖典やその写本なのではないかな」と見立てられることを教わります。
そうすると「昔のヨーロッパ辺りの聖典の写本だったら羊皮紙に書かれているのかな」とさらに興味が出てきます。
そして「羊皮紙について調べてみようか」と知識が広がっていくのです。
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ちょっと羊皮紙を探求してみましょう。
手に取ってみようと思ってお店で「羊皮紙をください」と言っても、現在では、羊皮紙に似せて作った「パーチメント紙」と呼ばれる植物性の紙が多分出て来るでしょう。
「パーチメント」がそもそも羊皮紙という意味なので、ちょっと紛らわしいですね。
本来の羊皮紙は、羊や牛や山羊などの皮から作られます。
材料となる原皮から余分なものを取り除くために石灰の液に浸したり、フレッシングナイフと呼ばれる両端に柄のある長い湾曲した刃物で毛や肉や脂肪などを削り取ったりします。
それを木枠に張って干し、リュネリュムと呼ばれる小さな湾曲したナイフで削ることで皮を伸ばし、最後にはチョークや軽石を使って研磨して仕上げるようです。
チョークなどを使って仕上げる羊皮紙は当然、白いものになります。
きちんと管理されている羊皮紙は、一般的な紙よりも遥かに保存が効くのだそうです。
上の写真は、1638年に封蝋されたという羊皮紙です。
外側は赤茶けていますが、内側は白いことが分かります。
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『女法王』のもつ本は赤茶けているので「かなりの時代を経たものらしい」という見当がつきます。
『女法王』は古来の知識を学んでいるようです。
一方で『女法王』の顔や手は、さきほどの羊皮紙の内側のように真っ白です。
日焼けしていない白さは、彼女が閉じられたところに奥まっていること、そのために保たれている初さ・純粋さを表しています。
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羊皮紙ひとつを挙げても、タロットの象徴は多くのことを語ってくれます。
何かを知りたいと思ったとき、タロットとじっくり向かい合ってみるのは面白いものです(^-^)
ソフィア
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