イーオーは牛に変えられた☆12星座の神話

こんにちは。アントレへ、ようこそ。

涼しくなりつつも、また夏に戻ってしまう。

秋本番が待ち遠しいこの頃ですね。

ヨウ素(ヨード)の名前が「スミレ色」を意味するギリシア語を元につけられたということをつい最近知りました。

ギリシア神話では、スミレの花はゼウスの愛人になり、白い牛に変えられたニンフのイーオーと関連があります。

イーオーの白い牛は牡牛座の逸話として挙げられるものの1つです。

黄道十二宮の星座を中心に神話を通して、タロットを眺めていくのも面白そうではありませんか?

(黄道十二宮を表わす『世界』の空色の輪)

それでは今回はイーオーのお話から始めてみましょう。

☆ ☆ ☆

イーオーの神話

話はギリシア神話の最高位の女神ヘラーの神殿の巫女であるイーオーに主神ゼウスが手を出したところから始まります。

ヘラーとゼウスは夫婦であり、ヘラーは結婚の守護神です。

浮気を知ったヘラーは当然、関係を阻もうとしたため、ゼウスはイーオーを白い牛(未経産牛)に変えて隠蔽しようとします。

それで誤魔化されるようなヘラーではなく、ゼウスにその白い牛を贈り物にくれるよう求めました。

ゼウスはヘラーに白い牛を贈ったものの、雄牛に姿を変えて何とかイーオーに会い続けようとします。

ヘラーはイーオーを1本のオリーブの木につなぎ、百の目をもつ(あるいは第三の目をもつ、背中にも目をもつとも言われる)アルゴスに見張らせました。

アルゴスは百の目を五十ずつ眠らせる隙のない番人です。

ゼウスはヘルメスに白い牛を盗み出すように命じましたが、秘密裏に盗み出すことができません。

そこでヘルメスは竪琴あるいは葦笛の音を聞かせて眠らせました。

アルゴスはそこでヘルメスに殺されたとも、見張り番を失敗したためにヘラーに処刑されたともされています。

イーオーは見張りから解放されましたが、ヘラーが送った虻(あぶ)から逃げまどいながら多くの国を旅します。

最終的にエジプトに到着したイーオーは、そこで人間の姿を取り戻し、ナイル川の川辺で息子エパポスを生み落としました。

イーオーと息子エパポスは、エジプトにおいてのイシスと聖牛アピスの信仰に重なることになるようです。

フランスには以下の逸話もあります。

イーオーが悲しい気持ちでさまよっていると、地面から小さな花が姿を現わすのが見えました。

彼女はその花の中に自分を慰めにきた友人たちの気持ちを感じ取ることが出来ました。

その花とはもちろんスミレで、特に「三色スミレ」のようです。

フランス語の<penséeパンセ>は「思索」と「三色スミレ」を表わす同形異義語です。

☆ ☆ ☆

次回はイーオーの姿を象徴できるカードをタロットの中に探し、各象徴を調べてみます(^-^)

ソフィア

隠者と冬至とクリスマス☆三角帽と太陽☆アントレ動画紹介

アントレへ、ようこそ(^-^)

メリークリスマス!

ホワイトクリスマスや雪のちらつくクリスマスになったところが多そうですね。

今日はクリスマスにちなんだアントレの動画のご紹介です。

最初は「変な声だな」と気になっていた自分の声にも少し慣れ始めました(^₋^ゞ

今回の動画の

タロットとクリスマスと冬至がもっているテーマとは?

ではクリスマスのもっている大切な意義。

これはキリスト教徒に限らない、人間共通のテーマとしてのお話です。

わたしたちの「内なるキリスト」あるキリスト意識、くだけた言い方をするなら、わたしたち個々の中に入っている「輝き」のことです。

それを大切にして生きていきたいですね(^-^)

前回の動画の

クリスマスにちなんだお話のエトセトラ

こちらではサンタさんのモデルのセント・ニコラウスについてお話しています。

靴下や金貨?煙突から?

サンタさんのエピソードの由来が分かります。

隠者の帽子は豊かさの象徴、コヌルコピアに似ています。

興味あることが入っているかも知れませんので、ぜひご覧になってください☆

動画で触れてほしいシンボルなどがあったら、コメント欄などで教えてください(^-^)

ソフィア

果敢な挑戦をする『戦車』☆たくさんほめよう

こんにちは、アントレへようこそ。

前回の<太陽の戦車とパエトン☆『戦車』>に引き続き、『戦車』のカードのお話です。

『戦車』の騎士はまるで太陽神アポロンの息子であるかのようです。

美男子のアポロンに似てハンサムな容姿をしています。

アポロンの太陽の戦車のように太陽のマークのある馬がついています。

 ☆

ハンサムな騎士の顔を見ると実は左右が異なったように描かれています。

(当サイトの画像は挿絵です。カードをご覧になりたい方はカモワン・タロットスクール公式サイト(https://camoin.com)をご覧ください。)

右側と左側で表情が違うのです。

向かって左側は口角が下がっていて泣き顔のようです。

それに対し、右側は眉も上がっていて機嫌がよさそうです。

よく見ると、騎士の両肩の肩章も左側がへの字口で、右側が笑っています。

馬もそうなのです。

左側の馬は拗ねたような表情をしていて、右側の馬はウィンクしています。

『戦車』は矛盾する部分を抱えているようです。

そう思って、車体を見ると車輪までもが左右で異なっています。

『戦車』は立派にしていますが、バランスのとれていない部分を抱えています。

これを言い換えましょうか。

『戦車』はバランスのとれていない部分がありますが、なかなか立派にしています。

 ☆

本当は胸をはって「全てOKだ」と言えるわけではない騎士。

これまで戦場で困難を経験しましたが、未来に思いをはせれば希望があります。

左右を見ている肩章がへの字口や笑顔をしているのはそのことを示しているのでしょう。

では騎士はどうするのでしょうか。

過去の失敗や未来の希望をもちつつ、騎士は今現在、熱意を感じることに突き進もうとしています。

左右の肩章の間にある上向きの尖った赤・緑・空色・黄色の模様がそれを暗示しているようです。

 ☆

熱意・心の勢いが向くことに対してできること。

失敗を恐れずに挑戦することができる騎士。

これも言い換えましょうか。

失敗を含めた挑戦がよい経験になる騎士。

こんなに立派に描かれた騎士ですが、『戦車』のカードに書かれた数字はⅦ、つまり7です。

大アルカナにはⅩⅩⅠ、つまり21まであります。

この騎士はまだまだ成長するカードなのです。

 ☆

もし、タロットリーディングでこの『戦車』が出たら、熱意を感じることへの挑戦について伝えています。

大きな挑戦、小さな挑戦、いろいろあります。

「すばらしいことに果敢に挑戦した」と讃えられたパエトンのように、果敢な挑戦をしたら自分をたくさんほめましょう。

 ☆

現在の世の中はとてもストレスの多い状態になっています。

その中で生きていることだけでも十分にほめていいのだと思います。

人間はずっと成長しつづけています。

 ☆

おまけ☆

こちらは映画『アラジン』で、ジーニー役のウィル・スミスの歌う『プリンス・アリ』。

この歌のシーン、大好きなんです♪

不安と希望の両方をもつアラジンが立派なプリンスとしてパレードしているのは『戦車』の騎士の姿に似ています(^-^)

ソフィア