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2024-10-19

イーオーは牛に変えられた☆星の神話とタロット

こんにちは。アントレへ、ようこそ。

涼しくなりつつも、また夏に戻ってしまう。

秋本番が待ち遠しいこの頃ですね。

ヨウ素(ヨード)の名前が「スミレ色」を意味するギリシア語を元につけられたということを最近になって知りました。

ギリシア神話ではスミレの花にはゼウスの愛人になり、白い牛に変えられたニンフのイーオーと関連があります。

イーオーの白い牛は牡牛座の逸話として挙げられるものの1つです。

黄道十二宮の星座を中心に神話を通して、タロットを眺めていくのも面白そうではありませんか?

(黄道十二宮を表わす『世界』の空色の輪)

それでは今回はイーオーのお話から始めてみましょう。

☆ ☆ ☆

イーオーの神話

話はギリシア神話の最高位の女神ヘラーの神殿の巫女であるイーオーに主神ゼウスが手を出したところから始まります。

ヘラーとゼウスは夫婦であり、ヘラーは結婚の守護神です。

浮気を知ったヘラーは当然、関係を阻もうとしたため、ゼウスはイーオーを白い牛(未経産牛)に変えて隠蔽しようとします。

それで誤魔化されるようなヘラーではなく、ゼウスにその白い牛を贈り物にくれるよう求めました。

ゼウスはヘラーに白い牛を贈ったものの、雄牛に姿を変えて何とかイーオーに会い続けようとします。

ヘラーはイーオーを1本のオリーブの木につなぎ、百の目をもつアルゴスに見張らせました。

アルゴスは百の目を五十ずつ眠らせる隙のない番人です。

ゼウスはヘルメスに白い牛を盗み出すように命じましたが、秘密裏に盗み出すことができません。

そこでヘルメスは竪琴あるいは葦笛の音を聞かせて眠らせ、アルゴスを殺しました。

イーオーは見張りから解放されましたが、ヘラーが送った虻(あぶ)から逃げまどいながら多くの国を旅します。

イーオーは最終的にエジプトに到着し、そこで人間の姿を取り戻し、ナイル川の川辺で息子エパポスを生み落としました。

イーオーと息子エパポスは、エジプトにおいてのイシスと聖牛アピスの信仰に重なることになるようです。

フランスには以下の逸話もあります。

イーオーが悲しい気持ちでさまよっていると、地面から小さな花が姿を現わすのが見えました。

彼女はその花の中に自分を慰めにきた友人たちの気持ちを感じ取ることが出来ました。

その花とはもちろんスミレで、特に「三色スミレ」のようです。

フランス語の<penséeパンセ>は「思索」と「三色スミレ」を表わす同形異義語です。

☆ ☆ ☆

次回はイーオーの姿を象徴できるカードをタロットの中に探し、象徴を検討します(^-^)

ソフィア

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