自分らしく生きる☆地面がない『吊るし』と自分の居場所を作る『星』

こんにちは、アントレへようこそ☆

今回は『吊るし』と『星』の様子を眺めるところから始めてみましょうか。

この『吊るし』のカードと『星』のカード、似ているところがあると思いませんか。

2人とも2本の樹の間にいますね。

2人ともすぐさまダッシュできるというわけではなさそうな姿勢です。

2人とも太腿に傷のような線が描かれています。(この挿絵には描かれていません。)

これだけでも結構な類似性です。

大きな違いの1つは『吊るし』が足にロープがあることではないでしょうか。

どうして『吊るし』は身動きしてないのでしょうか。

「ロープがある」とは言えますが、どちらか一方の樹がなかったら、この人はロープを横木からスルッと抜いて動けそうですよね。

2本の樹の間で雪隠詰めにされているので、この人は動けないんです。

何か問題があると2本の樹の間で揺れてしまう『吊るし』。

2本の樹は色んなものを象徴できます。

例えば、お父さんとお母さんがケンカしたとき、逆さの人はどっちにもつけず、身の置き場に困ります。

居場所がなくなります。逆さの人の下には地面がありません。

周りに断った枝があるこの人は、家族関係、友人関係、仕事関係など、周囲の人間関係に実りがない・恵まれないと感じるかも知れません。

そういう孤立感がこの人の中に傷を作ると、この人は安心して自分らしさを育てる心理的基盤をもてなくなります。

では『吊るし』はどうやって回復していきましょうか。

今回はゆったり座っている『星』を参考にしてみましょう。

見比べてみると、『星』の樹は小さく描かれています。

遠近法で小さく描かれているというシンプルな解釈をしてみると、『星』の人は「お父さんとお母さんの間」のようなところから離れている・距離をとっていると見ることができます。

そして裸というありのままの姿でいます。

それと照らし合わせてみると、『吊るし』は服を着ています。

服の色が赤と黄色でチェスの盤面のような市松模様になっています。

逆さまの人の中で何かが拮抗していると読み取ることもできます。

手を後ろに隠しているのは、本音を隠しているのかも知れません。

もし「自分らしく生きられなくて苦しい。どうしたらいい?」という質問のリーディングの中で、『吊るし』が問題カードとして出て、『星』が解決カードとして出たら――

「他の人の問題に巻き込まれて犠牲にならないために、そこにいるままで右往左往するのではなく、できるだけ自分らしくいられる時間や場所を作って避難してください」とまずは伝えたいと思います。

安全な場所で過ごせるようになると、ほっとして溜まっていた感情や本音が涙と共にたくさん流れ出て、気持ちが浄化されていくかも知れません。

この中では、カード2枚だけで例を挙げてみましたが、カモワン・タロットのリーディングでは、そういう状況が何枚ものカードでパノラマのように現れます。

パノラマのように出るので、リーダーとクライアントが2人で確認して解放していくことが出来るというのが、カモワン・タロット・リーディングのすごく興味深い特徴です(^-^)

ソフィア

 

 

 

 

 

果敢な挑戦をする『戦車』☆たくさんほめよう

こんにちは、アントレへようこそ。

前回の<太陽の戦車とパエトン☆『戦車』>に引き続き、『戦車』のカードのお話です。

『戦車』の騎士はまるで太陽神アポロンの息子であるかのようです。

美男子のアポロンに似てハンサムな容姿をしています。

アポロンの太陽の戦車のように太陽のマークのある馬がついています。

 ☆

ハンサムな騎士の顔を見ると実は左右が異なったように描かれています。

(当サイトの画像は挿絵です。カードをご覧になりたい方はカモワン・タロットスクール公式サイト(https://camoin.com)をご覧ください。)

右側と左側で表情が違うのです。

向かって左側は口角が下がっていて泣き顔のようです。

それに対し、右側は眉も上がっていて機嫌がよさそうです。

よく見ると、騎士の両肩の肩章も左側がへの字口で、右側が笑っています。

馬もそうなのです。

左側の馬は拗ねたような表情をしていて、右側の馬はウィンクしています。

『戦車』は矛盾する部分を抱えているようです。

そう思って、車体を見ると車輪までもが左右で異なっています。

『戦車』は立派にしていますが、バランスのとれていない部分を抱えています。

これを言い換えましょうか。

『戦車』はバランスのとれていない部分がありますが、なかなか立派にしています。

 ☆

本当は胸をはって「全てOKだ」と言えるわけではない騎士。

これまで戦場で困難を経験しましたが、未来に思いをはせれば希望があります。

左右を見ている肩章がへの字口や笑顔をしているのはそのことを示しているのでしょう。

では騎士はどうするのでしょうか。

過去の失敗や未来の希望をもちつつ、騎士は今現在、熱意を感じることに突き進もうとしています。

左右の肩章の間にある上向きの尖った赤・緑・空色・黄色の模様がそれを暗示しているようです。

 ☆

熱意・心の勢いが向くことに対してできること。

失敗を恐れずに挑戦することができる騎士。

これも言い換えましょうか。

失敗を含めた挑戦がよい経験になる騎士。

こんなに立派に描かれた騎士ですが、『戦車』のカードに書かれた数字はⅦ、つまり7です。

大アルカナにはⅩⅩⅠ、つまり21まであります。

この騎士はまだまだ成長するカードなのです。

 ☆

もし、タロットリーディングでこの『戦車』が出たら、熱意を感じることへの挑戦について伝えています。

大きな挑戦、小さな挑戦、いろいろあります。

「すばらしいことに果敢に挑戦した」と讃えられたパエトンのように、果敢な挑戦をしたら自分をたくさんほめましょう。

 ☆

現在の世の中はとてもストレスの多い状態になっています。

その中で生きていることだけでも十分にほめていいのだと思います。

人間はずっと成長しつづけています。

 ☆

おまけ☆

こちらは映画『アラジン』で、ジーニー役のウィル・スミスの歌う『プリンス・アリ』。

この歌のシーン、大好きなんです♪

不安と希望の両方をもつアラジンが立派なプリンスとしてパレードしているのは『戦車』の騎士の姿に似ています(^-^)

ソフィア

太陽の戦車とパエトン☆『戦車』

こんにちは、アントレへようこそ(^-^)

タロットには世界の民話や神話の象徴が数多く描き込まれています。

『戦車』の話をする上で、触れておきたくなる神話があります。

それはギリシア神話の太陽神の「太陽の戦車」にまつわるお話です。

太陽神はアポロンともヘリオスともいわれますが、ここではアポロンということにしておきましょう。

☆ ☆ ☆

太陽神アポロンはオリュンポス12神の一柱であり、最高神ゼウスの息子です。

アポロンにはパエトンという息子がいました。

パエトンは自分の父親が太陽神であることが自慢なのですが、それを友達に信じてもらうことができず、悔しがっていました。

お母さんのクリュメネに対し、パエトンは父親が太陽神である証拠を欲しがります。

クリュメネは太陽神が父親であることを確言し、それでも足りないなら太陽の神殿に行きなさいと勧めました。

急いで太陽の神殿に向かったパエトンはそこで歓待されます。

太陽神はパエトンが息子であることを認め、その恩恵を与えることを申し出ました。

「太陽の戦車で天空を翔ける姿を見せつけたら友達はぐうの音も出ないだろう」とパエトンは思い付きます。

そして太陽の戦車を1日貸してくれるように父親に頼みます。

アポロンはそれに対して太陽の戦車を運転することの難しさ・危なさを伝えたり、息子の気を他のことに逸らそうとしたりして、貸すことを渋ります。

しかしパエトンが恩恵の約束を盾にして譲らないので、太陽の戦車を貸すことにアポロンは遂に同意しました。

借りことはできても、始めて乗る太陽の戦車です。

太陽神の光明によってコントロールが可能な天馬をつけた馬車です。

そんな太陽の戦車を運転することは未熟なパエトンにとって難しすぎました。

天馬たちは御者が軽すぎることに気づき、暴走を始めます。

パニックに陥ったパエトンは天馬を制御することができず、太陽の戦車はルートを大きく外れていきました。

太陽の戦車の火で大地は焼かれ、海は干上がり、動物たちは焼け死んでしまっています。

神々に助けを求められ、その状況を収拾しようとするゼウスの雷霆によって、遂にパエトンは撃ち落されてしまいました。

クリュメネはパエトンの遺体を探し、埋葬された墓に辿り着きました。

その墓石には

「太陽神の戦車に乗ったパエトンがここに眠る。彼はそれを乗りこなすことはできなかったが、すばらしいことに果敢に挑戦した」

と書かれていました。

パエトンの姉妹である太陽神の娘たちもパエトンの死を悲しんで樹に姿を変え、その涙は琥珀に変わりました。

パエトンの死について復讐せずにはいられなかったアポロンは天馬たちを打ちのめしました。

太陽の戦車に乗る役割を永久に放棄したくなったアポロンですが、ゼウスや他の神々に説得されて踏みとどまったそうです。

☆ ☆ ☆

これが太陽の戦車とパエトンの神話です。

この神話を読んでから『戦車』のカードをじっくり観察するといろいろ面白いものが見えてきます。

その話は次回に続きます。

ソフィア