タロットは象徴体系。
様々なことをシンボリックに伝えます。
例えば、古いものと新しいものを伝えるときには、
古い人間、新しい人間として、おじいさんと子どもで表現したりするのです。
例えばこの『法王』はおじいさんです。
大アルカナ22枚の内で頭髪が白いのは『法王』だけです。
ですから、最もお年寄りと見ることができます。
一番若い数のⅠがついている『手品師』は子どもを表わすカードです。
座って描かれている『法王』に対し、『手品師』は立ち姿で描かれています。
全身の中で頭が大きい割合で描かれていて、子どもらしくに見えます。
向かって右側が未来を表わし、左が過去を表わします。
面白いことにお年寄りである『法王』が未来を見ていて、子どもである『手品師』は過去を見ています。
少し意外な感じがしますね。
正逆を照らし合わせて考えると少し分かりやすくなります。
(タロットでは問題が逆向きであらわれます)、
逆向き(問題カード)になったら『法王』は過去側を見ることになります。
お年寄りが過去ばかり見ていると保守性・旧式が過剰になるということです。
『手品師』が逆向きの場合はどうでしょうか。
何の備えもないまま子どもが未来に向かうと、それは危うい印象で見えてきます。
子どもには、人生を始めていくにあたって知恵が必要です。
『手品師』に多く使われている黄色は知性を象徴する色です。
この幼い子どもは知性を刺激し、知恵を習得するタイミングです。
それに対比すると『法王』の大部分を占める赤は振動数が低い色です。
活動量が少ない色ということができます。
夕焼けの赤と象徴的に見ることができます。
人生経験を重ねたら、過去にこだわるより未来に意義を見出すことがふさわしい時期なのでしょう。
実際のタロット・リーディングの中でも『手品師』『法王』を
「新しいこと」「古いこと」に当てはめて読むことができます。
そのとき『手品師』が、『法王』が、過去に未来に見るカードはどんなものなのでしょうか。
タロットを読むときに、視線の方向や見ているものをチェックするのはとても大切なことです(^-^)