2016-04-08
悪魔のカードと二元論
カモワンタロットの大アルカナのカードが意味することについて
話をしてみようと思います。
カモワンタロットスクールで教えている大アルカナの解釈は
すべて口伝であり、秘教的なことも多く、
スクールでしか語られないものもありますが、
触れられる範囲でなるべくお話しします。
タロットカードは絵で描かれているものですから、
その絵にさまざまな意味があり、
その情報からカードをリーディングするのが基本です。
カードの絵にはいろんな“モノ”が描かれています。
それらのひとつひとつあるいは全体で
何かを“象徴”していて
タロットカードの理解はここから始まります。
何を象徴しているかはスクールで学ぶことになります。
タロットカードに描かれているのは絵だけではありません。
カードには数字と名前が書かれています。
文字で書かれているのはこの部分だけです。
数字と名前にも当然意味があります。
これも何かを象徴しているし、
“元型”を表す重要な情報です。
タロットカードがもつ意味には
『象徴』と『元型』の2つの要素がありますが、
詳細はスクールで説明する内容になります。
タロットの大アルカナの一枚一枚は
人間のいろんな性格、タイプ、
思考や価値観、人生、人として成長する目標など
それらが表しているものはとても奥深く、
大アルカナから受け取ることができる情報は
まるで一冊の指南書であったり、
人生論であったり、哲学であったりするのです。
そして、その大アルカナの一枚ごとに
それを代表するかのように名前が付けられているわけです。
タロットカードの名前は意味を持っているといいましたが、
気を付けないといけないのは、
私たちが呼んでいる名前は日本語訳したものだということです。
元となるマルセイユ・タロットはフランス語で名前を表記していますし、
実は純粋に翻訳できない表記さえあります。
つまり、その名前を見たときの解釈や印象は
われわれ日本人とは違うものだということも注意が必要なのです。
だからこそ、スクールできちんと説明しなければならないというわけなのです。
安易に自分勝手な印象をもつことは避けたほうがいいと思います。
詳しく理解しようとすれば、ヨーロッパの文化や習慣、価値観、宗教観などを
理解することも必要となってきます。
どのカードも多くの情報を発信しているのですが、
理解するのが難しいカードがいくつかあります。
悪魔というカードはいい例だろうと思います。
「悪魔」に関する意味は、知ろうとすればするほど難しくなるほど
奥が深く、私自身、今でも探究のテーマです。
多くの人がこのカードを見るだけで
「わー悪魔だ」というのですが
悪魔とは何なのかその正体をわかっている人は少ないと思います。
それを理解するための手立て、手順があります。
「悪魔」とは人間にとっての何なのか。
位置づけ、存在意義、人生訓などと
カードに描かれている絵にある象徴の
それらの意味をひとつずつ知ることにより
「悪魔」のカード全体が示す意味に少しずつ近づいていけます
すると「悪魔」と対極にある存在のことを知ることになります。
それがある意味、タロットが示す「成長」への気づきや学びであることがわかります
上でも述べたように
タロットは占いの道具ではなく、
人間の成長と成長の教えを絵として描く書物なのです。
その教えの鍵のひとつに二元論というものがあります。
二元論はタロットの理解のうえでとても重要です。
二元論から考える「悪魔」は何か。
そしてもう一方にあるものは。
「悪魔」を克服し、次に来るものがあります。
僕自身は今年はこれに取り組むことがテーマだと思っています。
一度に理解しようとしても
なかなか一筋縄ではいきませんが、
長い時間をかけて、自分と向き合う中で理解し意味を見つける
タロットとはそうしたものなのだと思います。
(2015/4/14記事の再編集)
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