激しいパワー☆『神の家』のエネルギー
アントレにようこそ。
タロット人生を深めていますか。
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タロットには家などの構造物が描かれたカードが数枚あります。
中でも、ⅩⅥ(16)『神の家』は建物が大きく描かれていて、象徴が多く、観察しがいのある面白いカードです。
また正立や解決カードの場合と問題カードの場合が極端に違う興味深いカードです。
正立の場合は問題ないのですが、逆向きだと「大惨事」を伝えている場合があります。
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それは英米系タロットで塔のカードが恐ろしげに描かれているのとは異なった理由です。
なぜなら、神からの王冠が降りてきて、花火が上がり、周りの人が喜び跳ね回っているめでたい様子が元型だからです。
ひとつ前のⅩⅤ(15)『悪魔』の試練を通り抜けて、ここに到着できたことの祝賀会のような場面です。
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そういう祝賀会の様子を表わしたカードが、逆向きの場合は一転して「大惨事」を表わすことがあります。
カードをじっくり観察すると、そのことを表わす象徴が見つかります。
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建物の正面玄関のドアのところを見てください。
(カードをお持ちでない方は下記のリンクからカモワン・タロットの画像がご覧になれます)
空色の柱とカーブした部分で「片持ち梁(はり)」になっているのが分かります。
建物のラインで見ると右下の空色は背景の空色の部分に属しており、右側に梁は見当たりません。
梁は本来、左右に支柱があって安定構造になりますが、片持ち梁の安定性は両持ちの梁ほどありません。
「一定のバランス」をもって安定している状態です。
ですから、問題カードの状態の場合にはガラガラっと崩れることになるのです。
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「片持ち梁」はフランス語では<porte-a-faux:ポルトゥ・ア・フォ>です。
<faux>には「模造品」の意味があります。
「模造品」という意味合いに「両持ちの梁」に比べて安定性が低いことが表わされているのでしょう。
「なんちゃって梁」みたいな意味合いかも知れませんね。
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フランス文化では言葉遊びの感覚が豊かです。
日本も伝統的に言葉遊びがあるから分かりますね。
小倉百人一首の小式部内侍の和歌を例にあげると
「大江山いく野の道の遠ければ まだふみもみず天の橋立」
「行く野」と「生野」、「文」と「踏み」が掛け詞になっていて見事です。
(母親に代作を頼んでいるとからかわれた小式部内侍が相手に切り返して読んだ和歌です。)
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それと同じように、別の言葉の<faux>には「鎌」の意味があります。
「鎌」と言えば『名前のないⅩⅢ』ですね。
『神の家』の戸口と『ⅩⅢ』の鎌を照らし合わせると、まっすぐな部分とカーブした部分、「柱」と「梁」、「長柄」と「刃」で構成されているのが分かります。
『ⅩⅢ』の鎌のような浄化力が『神の家』の片持ち梁に隠されているということです。
それは以前のブログに書いた『「赤道祭」の境界線の洗礼』に書いたようなパワーです。
古くなって用を果たしてしまったサブ・パーソナリティの部分を手放させる浄化力と言えます。
とても興味深いですね。
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とは言え、「友達を家に呼ぶといいですか?」等の通常の質問にも、家が散らかっているだけで逆向きにもなりえます。
ハッピーな祝賀会から、通常の家の様子、さらには激しい試練の様子までを表わす『神の家』。
知れば知るほど奥の深いカードです。
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ソフィア
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