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2019-04-26

神の家に降る火は

こんにちは、タロットの世界にようこそ。

パリのノートルダム大聖堂、焼けてしまいましたね。

人的な被害も気になりますが、少し検索したくらいでは文化財のことばかり報道されているようです。
 
 
この火災をどう見るかはそれぞれの人の解釈のレンズによります。

パリっ子の人たちにとっては、子どもの頃から親しみある歴史的建造物なので、元に復元して安心を得たい気持ちがあるでしょう。
 
 
タロットに親しんでいる者として、少し違う見方をしてみたいと思います。

これは『神の家』というカードです。

右上から神の炎が建物の上に触れています。
 
 
このカードは天上界に属する7枚の内の1枚なのですが、特殊なカードです。

天上界の他のカードでは「ありのまま」を意味する裸で人間が描かれていますが、『神の家』では服を着た姿で描かれています。
 
 
このことを理解するのに、徒弟制度組合や秘密結社などの同志の会で使われたフレーズを使いましょう。

「上着を脱いで入ってください」

昔は衣服が社会的地位や身分と密接に関連し、自分の身分の衣服以外を着る事はありませんでした。

だからこそ、あのフレーズは、同志の会の建物内では、社会的地位の隔たりなく、ありのままで交流することを意味する象徴的な言葉だったのです。

同じ同志の会の会員であるならば、一旦、その会の建物の中に入れば、王様も平民も兄弟同士として交流するルールだったということです。
 
 
天上界に入ると、そのような社会的地位が関係なくなるので、ほとんどの人間が裸で描かれています。

そして『神の家』でも、建物の中に入って行くには、その言葉の洗礼を受けることになるのでしょう。
 
 
さて、前置きが長くなりましたが、ノートルダム大聖堂の火災の話に戻りましょう。

もしもこの火災が神からの火によるものならば、

神からの火は、社会的地位の装飾である上着を剥ぎ取るかのように、飾り立てた装飾を剥ぎ取って何かを伝えているのかも知れません。

天上界に来るために、神の家の扉の中に入るために――

「肉体や感情、精神の無駄な飾りを取り外しなさい。

虚飾を脱ぎ捨てなさい。

そうすれば、見えてくる真実、聞こえてくる真実があります」と。

今回のノートルダム大聖堂の火災をただの災難と見るか、メッセージをもたらす天災と見て、心の耳を傾けてみるか、それは一人ひとりにかかっています。
 
 

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