こんにちは。アントレへ、ようこそ。
今は桜の季節が終わったばかりの春ですね。
最近、ブログが星座づけっぽくなっているソフィアです(^-^)
タロットも星座も同じような象徴体系に基づいているので、互いのヒントの宝庫になるようです。
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「春の星座」とググってみると、春の夜空に観測される『春の大三角』の「うしかい座のアークトゥルス」「乙女座のスピカ」「獅子座のレグルス(あるいはデネボラ)」などの名前が出てきます。
他には「おおぐま座の北斗七星」から、「うしかい座のアークトゥルス」「乙女座のスピカ」「からす座」へと続く『春の大曲線』という日本で考案されたアステリズムもあります。
これらのアステリズムには入りませんが、かに座やこぐま座も春の星座として出てきます。
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このように挙げていくと、アストロロジーで4月から6月あたりの誕生日の星座とされる「牡羊座」「牡牛座」「双子座」がなぜ出てこないのだろうと思う人もいるかも知れません。
誕生日に基づいたこれらの星座はアストロロジーで「太陽星座」と言われるもので、バースチャートなどで太陽が黄道十二宮のどの星座の方向にあるかで決まります。
夜空の星と違い、太陽が空を明るく照らしているので「太陽星座」は見ることができません。
昔は太陽がどの星座の方向にあるかで季節を言い表わすことがあったので、例えば「乙女座の季節」と言えば太陽がおとめ座の方角にある秋頃を示していたのです。
夜空に星を見上げて来た子どもの頃からの感覚とは異なっていますね(^-^=
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前回のブログ『牛飼い、羊飼い、山羊飼い☆三段階と一致する?』で少し触れていた「うしかい座」には対応する神話があります。
「うしかい座」はイーカリオスという牛飼いが天に上げられたとされる星座です。
神話によると――
アッティカのイーカリオスは、各地を旅していた酒神ディオニュソスをもてなし、そのお礼としてブドウの栽培やワイン作りを教わった人物です。
イーカリオスはワインのすばらしさを広めようと、ワインを満たした革袋を載せた車を曳いて出かけ、羊飼いたちにふるまいました。
(『ワインを運ぶイーカリオス』パフォス発掘のモザイク画、3世紀)
ワインを飲み過ぎた羊飼いたちはいつもと違う行動をしたり、眠りこけたりしました。
初めての酒の酔いに驚いた羊飼いたちは毒を盛られたと勘違いをしてイーカリオスを殺し、土に埋めてしまいました。
その頃、イーカリオスの娘エーリゴネーは父親がなかなか帰ってこないのを家で心配していました。
そこに愛犬のマイラが帰ってきて、エーリゴネーをイーカリオスの埋められたところまで引っ張っていきます。
エーリゴネーは絶望のあまりにイーカリオスの埋められたすぐ側の樹で首を吊って死にました。
マイラも死を悼んで川に身を投げたと言われています。
これらのことに怒ったディオニュソスは、イーカリオスたちが手厚く弔われるまでの間、犯人の羊飼いたちの村に悲惨な罰を与えました。
神々はイーカリオスをうしかい座、エーリゴネーを乙女座、マイラを小犬座に変えて天に上げたと言われています。
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農夫であるともされているイーカリオスの「うしかい座」は、地上性を象徴する動物である牛を飼っていることに重要な意味合いがあります。
「殺される≒死ぬ」イーカリオスは、わたしたちの中の地上性はいずれは死すべき部分であるということを教えてくれています。
殺したのが羊飼いであることもとても象徴的です。
この二者をブドウとワインに見立てることもできます。
わたしたちは瞬間の命と永遠の命の2種類を生きているようです。
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たくさんのヒントに出会えるタロットと神話や星の探索の旅はわたしソフィアにとってとても楽しいものです(^-^)
ソフィア