果敢な挑戦をする『戦車』☆たくさんほめよう

こんにちは、アントレへようこそ。

前回の<太陽の戦車とパエトン☆『戦車』>に引き続き、『戦車』のカードのお話です。

『戦車』の騎士はまるで太陽神アポロンの息子であるかのようです。

美男子のアポロンに似てハンサムな容姿をしています。

アポロンの太陽の戦車のように太陽のマークのある馬がついています。

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ハンサムな騎士の顔を見ると実は左右が異なったように描かれています。

(当サイトの画像は挿絵です。カードをご覧になりたい方はカモワン・タロットスクール公式サイト(https://camoin.com)をご覧ください。)

右側と左側で表情が違うのです。

向かって左側は口角が下がっていて泣き顔のようです。

それに対し、右側は眉も上がっていて機嫌がよさそうです。

よく見ると、騎士の両肩の肩章も左側がへの字口で、右側が笑っています。

馬もそうなのです。

左側の馬は拗ねたような表情をしていて、右側の馬はウィンクしています。

『戦車』は矛盾する部分を抱えているようです。

そう思って、車体を見ると車輪までもが左右で異なっています。

『戦車』は立派にしていますが、バランスのとれていない部分を抱えています。

これを言い換えましょうか。

『戦車』はバランスのとれていない部分がありますが、なかなか立派にしています。

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本当は胸をはって「全てOKだ」と言えるわけではない騎士。

これまで戦場で困難を経験しましたが、未来に思いをはせれば希望があります。

左右を見ている肩章がへの字口や笑顔をしているのはそのことを示しているのでしょう。

では騎士はどうするのでしょうか。

過去の失敗や未来の希望をもちつつ、騎士は今現在、熱意を感じることに突き進もうとしています。

左右の肩章の間にある上向きの尖った赤・緑・空色・黄色の模様がそれを暗示しているようです。

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熱意・心の勢いが向くことに対してできること。

失敗を恐れずに挑戦することができる騎士。

これも言い換えましょうか。

失敗を含めた挑戦がよい経験になる騎士。

こんなに立派に描かれた騎士ですが、『戦車』のカードに書かれた数字はⅦ、つまり7です。

大アルカナにはⅩⅩⅠ、つまり21まであります。

この騎士はまだまだ成長するカードなのです。

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もし、タロットリーディングでこの『戦車』が出たら、熱意を感じることへの挑戦について伝えています。

大きな挑戦、小さな挑戦、いろいろあります。

「すばらしいことに果敢に挑戦した」と讃えられたパエトンのように、果敢な挑戦をしたら自分をたくさんほめましょう。

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現在の世の中はとてもストレスの多い状態になっています。

その中で生きていることだけでも十分にほめていいのだと思います。

人間はずっと成長しつづけています。

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おまけ☆

こちらは映画『アラジン』で、ジーニー役のウィル・スミスの歌う『プリンス・アリ』。

この歌のシーン、大好きなんです♪

不安と希望の両方をもつアラジンが立派なプリンスとしてパレードしているのは『戦車』の騎士の姿に似ています(^-^)

ソフィア

太陽の戦車とパエトン☆『戦車』

こんにちは、アントレへようこそ(^-^)

タロットには世界の民話や神話の象徴が数多く描き込まれています。

『戦車』の話をする上で、触れておきたくなる神話があります。

それはギリシア神話の太陽神の「太陽の戦車」にまつわるお話です。

太陽神はアポロンともヘリオスともいわれますが、ここではアポロンということにしておきましょう。

☆ ☆ ☆

太陽神アポロンはオリュンポス12神の一柱であり、最高神ゼウスの息子です。

アポロンにはパエトンという息子がいました。

パエトンは自分の父親が太陽神であることが自慢なのですが、それを友達に信じてもらうことができず、悔しがっていました。

お母さんのクリュメネに対し、パエトンは父親が太陽神である証拠を欲しがります。

クリュメネは太陽神が父親であることを確言し、それでも足りないなら太陽の神殿に行きなさいと勧めました。

急いで太陽の神殿に向かったパエトンはそこで歓待されます。

太陽神はパエトンが息子であることを認め、その恩恵を与えることを申し出ました。

「太陽の戦車で天空を翔ける姿を見せつけたら友達はぐうの音も出ないだろう」とパエトンは思い付きます。

そして太陽の戦車を1日貸してくれるように父親に頼みます。

アポロンはそれに対して太陽の戦車を運転することの難しさ・危なさを伝えたり、息子の気を他のことに逸らそうとしたりして、貸すことを渋ります。

しかしパエトンが恩恵の約束を盾にして譲らないので、太陽の戦車を貸すことにアポロンは遂に同意しました。

借りことはできても、始めて乗る太陽の戦車です。

太陽神の光明によってコントロールが可能な天馬をつけた馬車です。

そんな太陽の戦車を運転することは未熟なパエトンにとって難しすぎました。

天馬たちは御者が軽すぎることに気づき、暴走を始めます。

パニックに陥ったパエトンは天馬を制御することができず、太陽の戦車はルートを大きく外れていきました。

太陽の戦車の火で大地は焼かれ、海は干上がり、動物たちは焼け死んでしまっています。

神々に助けを求められ、その状況を収拾しようとするゼウスの雷霆によって、遂にパエトンは撃ち落されてしまいました。

クリュメネはパエトンの遺体を探し、埋葬された墓に辿り着きました。

その墓石には

「太陽神の戦車に乗ったパエトンがここに眠る。彼はそれを乗りこなすことはできなかったが、すばらしいことに果敢に挑戦した」

と書かれていました。

パエトンの姉妹である太陽神の娘たちもパエトンの死を悲しんで樹に姿を変え、その涙は琥珀に変わりました。

パエトンの死について復讐せずにはいられなかったアポロンは天馬たちを打ちのめしました。

太陽の戦車に乗る役割を永久に放棄したくなったアポロンですが、ゼウスや他の神々に説得されて踏みとどまったそうです。

☆ ☆ ☆

これが太陽の戦車とパエトンの神話です。

この神話を読んでから『戦車』のカードをじっくり観察するといろいろ面白いものが見えてきます。

その話は次回に続きます。

ソフィア

『力』の乙女は強い☆小我と大我

こんにちは。

アントレへ、ようこそ。

今回は、この『力』のカードについてです。

『力』は、猛獣ライオンとそれを手なづけているような乙女が描かれた印象的なカードです。

若い女性が素手でライオンを扱っているというのはナカナカ見かけるものじゃありませんね。

タロットの世界では、描かれたものがそのままではありません。

基本的にシンボルとして見てください。

ライオンはライオンそのものではないし、若い女性は若い女性そのものではありません。

シンボルはさまざまなものを象徴できるのです。

例えば、ライオンは小我、乙女は大我を象徴すると見ることができます。

小我は小さいレベルの自我、大我は大きなレベルの自我です。

小我のライオンをわたしたちの通常の意識とすると、大我の乙女は「魂」や「ハイヤーセルフ」のはたらきなどを象徴できます。

ライオンを自分として見ると、鼻をつかまれているようで、何とも情けない感じです。

日頃、わたしたちが抑え込まれているかというとそうでもありません。

ほら、この『戦車』などは元気よく走っています。

わたしたちが大我に制御される段階は、『戦車』などで元気よく走る経験などをした後にやってきます。

小さいレベルの自我で人生を経験した後に、「小我の段階に留まるな」と魂やハイヤーセルフが働きかけてくるのです。

そういう段階は宿命的にやってきます。

そうすると、今までのやり方ではものごとが上手く行かなくなります。

わたしたちは魂やハイヤーセルフの導く方向に早く気づかなければなりません。

しかし、長らく小我としてやってきたわたしたちはそのやり方に慣れきっていて、吠えてもがいてでも同じやり方で何とかしようとしてしまうのです。

大我の支配下に入り始めた小我は抵抗したり、興奮したり、いらいらしたりします。

猛獣のようになるので、吠えるライオンとして描かれています。

乙女とライオンがガチンコ勝負したら、どちらが強いでしょうか。

大我ですよね。どうしたって大我である乙女の方が強いのです。

それでも小我のライオンは荒々しい「俺こそが」気質をもったままなので、やわらかで穏やかな大我のようになんかなりたくありません。

小我であるライオンはもがき通しにもがきます。

疲れ知らずの大我を相手にしてもがいたライオンはやがて疲れ果てます。

そうやって、ライオンの中からは「俺こそが」気質があく抜きされて、乙女のやわらかな手によって手なづけられるようになっていきます。

やがて小我は「これでよかったのだ」と気づく段階が来ます。

それは次の『吊るし』の段階。

もがきをやめて、客観的に観察できるようになってからのことです。

『吊るし』の枠には魂の火がついて燃えています。

これらのプロセスは、大我が小我にはたらきかける段階になると必然として起こります。

もし、人生の中で、今までやってきたことが理由なく上手くいかなくなり、吠えもがくときが来たら、それは大我が生き方・考え方を変えさせようとしているのかも知れません。

ライオンと乙女のことを頭の隅に留めておいたら、自分のあく抜きへの抵抗を小さくするよう心掛けることで、苦悩の時期を少しスムーズに乗り越えることができるかも知れません。

ではまた、タロットライフを楽しみましょう☆

ソフィア:アントレ TAROT LIFE