解決カードのリーディング

<Season2> episode2

今回のお話は、初心者向けではありませんが、カモワンタロットのリーディング方法がどんなものかを知るという視点では初心者の方にも参考になるかもしれません。

カモワンタロットのリーディングの最大の特徴のひとつが解決カードですが、今日は解決カードのリーディングについて、考察してみたいと思います。

 

問題カードと解決カード

展開の中で逆向きのカードが出たとき、それは「問題カード」と呼び、そのカードの意味における問題を示していると考えるわけですが、カモワンタロットのカードの展開ではその「問題カード」がでるとそれに対するカードを引きます。それを「解決カード」と呼びます。
文字通り、「解決カード」は、「問題カード」が示す問題を解決すること・方法を示すのです。

例を挙げて説明すると
Ⅰの手品師が問題カードとします。
手品師は、「仕事」を意味するカードですので、「仕事について問題がある」と示しています。
割と多い仕事の問題は、「仕事が忙し過ぎる」ことです。
さて、この手品師の問題カードに対して、引いた解決カードが14の節制だとします。
節制は「ほどほどにする」という意味や「救済する」という意味がありますので、
解決カードとしては、「忙しすぎる」状況に対して、「ほどほどにする」とか「誰かの助けを受ける」
というような解決方法が提示されているわけです。
仕事を忙しくしている原因が自分にある場合は、「ほどほどにする」というメッセージは思い当たることがあるかもしれません。与えられた仕事や自分でどうにもできない忙しさの場合は、誰かの助けがあることで仕事を軽減できるでしょう。自分で背負いこむ人の場合でも、自分から誰かに助けを頼むということに気が付いてないことが多いので、「そうすることが必要だよ」というメッセージは心に響くかもしれません。
これが解決カードのリーディングです。

 

問題カードのとらえ方

さて、実際のリーディングにおいては、リーディングの前に、聞きたい質問を立てます。
多くの場合は、「何かの選択を確かめたい」あるいは「叶えたい願いが叶うかを知りたい」というような質問をします。

そして、展開されたカードをリーディングしていくわけですが、その中に問題カードが出れば、解決カードがその問題に対する解決方法として、その都度示されていきます。
では、質問に対して、いくつか出てくる問題カードや解決カードをどうとらえればいいのでしょうか。

問題カードが出るということは、質問した選択や叶えたい願いに対して、なんらか対処しないといけない問題があるということです。
では問題があるから、その選択はダメなのか、間違いなのか、願いは叶わないのか。
そうではなく、そういう問題に対して、解決方法をタロットが教えてくれるわけです。
この解決方法を教えてくれるというのが、カモワンタロットの特長です。
物事は、YES/NOの二択ではありません。
占いというとどうしても、OKなのかダメなのかと考えがちですが、そうではないのです。
どちらかというと物事の選択は複雑です。
いい選択ならALL OKかというわけでもなく、願いが叶うといっても、黙って待っていれば叶うというわけでもありません。
選択には大なり小なりのいくつかの条件がついていることがありますし、行動や努力があって願いと言うのは叶うものです。

解決カードのとらえ方

そう考えると、
解決カードは、「問題を解決することができる」魔法ではなく、あくまでもその問題に対して、対処すべきことです。
必ずしもそれで問題がすぐに解決するとは限らないが、いずれにしてもその問題は解決する必要があり、解決すればすぐに願いが叶うということではないのだと思います。

また、過去、現在、未来の展開においても、とらえ方が変わります。

現在の展開で示される解決は、
今生じている問題に対して対処すべきこと、あるいは対処方法です。ある意味、自覚もあるようなわかりやすい事柄です。

未来の問題と解決はどうかというと、
今のままだと、起こりうる問題があり、その問題が生じたときに対処すべきこと、対処方法を示すのです。

ですから、解決すればなんでも願いがかなうということではなく、
特に、未来に問題カードが出るのは、
今の選択においては、それらの問題が生じ、それに対してさまざな対処が必要になる
その対処はこんなことやあんなことををしなくてはならないということを示しているのです。

つまり、今のままで進んだ時の起こりうる事象を示していると言えます。
未来に問題カードが出た場合、それでもその選択をしますか?ということなのだろうと思います。

もちろん、現在で示された解決をきちんとこなすことも条件のひとつになります。
現在の問題を解決したうえでの未来のことを示しいます。
つまり、ひとつひとつ解決していかないといけないのです。

それが、選択を実現する方法であり、願いをかなえる方法なのです。

 

リーディング全体でのとらえ方

問題カードや解決カードと言うのは、

この選択は正しいかとかこの選択は自分にとっていいものになるかと質問したり、
このことは実現するかとか願いはかないますかという質問にも、そのための条件はこうですよとかこういう手順、行動、努力をしていけば叶いますよと提示されることなのです。

そして、その展開を見たとき、その行動をとる自信があれば進めばいいし、想定外であっても、納得できるようなことなら、選択を間違いないと考えればいいのです。
逆に、とても対処できないような困難なことやあまりにも問題が多すぎるようなときは、考え直したり、別の選択に変えるというようにするのです。

もちろん、いつもいつも問題カードがでるわけではなく、まったく問題がないことだってあります。

カモワンタロットのリーディングはこういうものです。
なので、占いではなく、コンサルティング(相談)といったほうがいいでしょう。

長友章二郎:フィリップ・カモワン・インターナショナル・タロットスクール認定講師

 

 

 

 

 

 

タロットはこうやって読む

<Season2> episode1

今回から、カモワンタロットの初心者向け解説文として、あらためてスタートしようと思います。

というわけで、episodeの新シーズンとして始めます。

 

そのはじめのタイトルは、

「タロットはこうやって読む」です。

 

タロットは精妙な「リーディングマシン」

この世界には、他者の心を透視して心の中を読む(リーディングする)能力を持っている人がいます。

それは特殊な能力ではありますが、訓練すれば身につけることができるそうです。

生まれたばかりの時は、誰でも持っている能力とも言われます。ただ、多くの人が大人になるにつれて失っていくだけです。

なかには、失うことなく、大人になっても持ち続ける人もいます。あるいは、いったんは失っていたのを何かのきっかけで取り戻す人もいるようです。

でも、いずれにしても誰でも持っている能力ではありません。

タロットというのは、これを誰にでもできるようにした「機械(マシン)」のようなものです。

そのほかに、タロットは「心の鏡」という言い方もあります。

タロットの働きは、引かれたカードまるで鏡のように、人の心の中を映し出すというものなのです。

そして、実に興味深いのは、太古の昔に開発されたこの「機械」は「絵を描いた紙」で出来ています。

その絵を描いた「絵=カード」は、一枚ずつが実にうまくパターン化と分類ができていて、さらにその組み合わせによって、言語化することができるのです。

このカードまるで現代のコンピューターのAIのような働きをしますが、想像を超える性能の高さを発揮します。

しかも、多国籍言語対応です。カードにはフランス語の文字が書かれていますが、フランス語を知らない日本人でも扱えます。(フランス語を英語に変換済みのカードもあります)

一応、コンピューター言語はフランス語なので、フランス語を理解すると、さらに高度に扱えます。それは、コンピューターでも、いろんなプログラム言語を理解すことに似ています。

しかしながら、実に精妙にできているのです。

その精妙さを、うまくリーディングする方法のひとつに「カモワンタロット・リーディングメソッド」というものがあります。
カモワンタロットの「リーディングメソッド」は、タロットの暗号と法則を理解することで使いこなすことができます。

 

タロットが伝えるメッセージの読み解き方

タロットのメッセージの伝え方は意外にも単純です。

親切な人なら、大事なことは何度でも繰り返し話しますよね。

それと同じです。

同じようなカードや同じ意味のかたちが展開の中に何か所にも現れるのです。

例えば、ちょっと大きな出費になるようなことをしようとしているときに、そのことについて質問したとします。
すると、「節約を示すカード」、「お金の管理を意味するカード」、「お金を使うカードが逆向き」などが繰り返し出てきて、『お金を使わないほうが良い』というメッセージを伝えてきます。

繰り返し出てくるのではなく、関連するカードが一切出てこないというパターンもあります。

例えば、恋愛に関することを質問しているのに、恋愛そのものを表すカードは一切出てこず、仕事を表すカードが出てくるということがあります。

そういう人はうわべは恋愛をしたいと思っていても、実は仕事を一生懸命にやりたい時期だったりするのです。

これらは、法則のなかの一部です。
しかし、法則は、人の会話や判断のなかにあることと共通するものであって、難しいものではありません。その法則を把握することによって、リーディングがスムーズになります。

法則を理解したうえで、実際に引いたカードの展開の中に法則を見つけることで、リーディングするわけです。

タロットのリーディングは、外国語の翻訳に似ています。
カードが展開した時点で、質問者(クライアント)の質問に対する答えは、出てきたカードに現れていて、あとは、リーディングする人(リーダーという)がそれを解読するだけなのです。

ですから、タロットのリーディングは誰にでも出来ます。
透視能力のような能力者である必要はありません。

訓練ではなく、翻訳の仕方を勉強すればよいのです。