タロットはこうやって読む

<Season2> episode1

今回から、カモワンタロットの初心者向け解説文として、あらためてスタートしようと思います。

というわけで、episodeの新シーズンとして始めます。

 

そのはじめのタイトルは、

「タロットはこうやって読む」です。

 

タロットは精妙な「リーディングマシン」

この世界には、他者の心を透視して心の中を読む(リーディングする)能力を持っている人がいます。

それは特殊な能力ではありますが、訓練すれば身につけることができるそうです。

生まれたばかりの時は、誰でも持っている能力とも言われます。ただ、多くの人が大人になるにつれて失っていくだけです。

なかには、失うことなく、大人になっても持ち続ける人もいます。あるいは、いったんは失っていたのを何かのきっかけで取り戻す人もいるようです。

でも、いずれにしても誰でも持っている能力ではありません。

タロットというのは、これを誰にでもできるようにした「機械(マシン)」のようなものです。

そのほかに、タロットは「心の鏡」という言い方もあります。

タロットの働きは、引かれたカードまるで鏡のように、人の心の中を映し出すというものなのです。

そして、実に興味深いのは、太古の昔に開発されたこの「機械」は「絵を描いた紙」で出来ています。

その絵を描いた「絵=カード」は、一枚ずつが実にうまくパターン化と分類ができていて、さらにその組み合わせによって、言語化することができるのです。

このカードまるで現代のコンピューターのAIのような働きをしますが、想像を超える性能の高さを発揮します。

しかも、多国籍言語対応です。カードにはフランス語の文字が書かれていますが、フランス語を知らない日本人でも扱えます。(フランス語を英語に変換済みのカードもあります)

一応、コンピューター言語はフランス語なので、フランス語を理解すると、さらに高度に扱えます。それは、コンピューターでも、いろんなプログラム言語を理解すことに似ています。

しかしながら、実に精妙にできているのです。

その精妙さを、うまくリーディングする方法のひとつに「カモワンタロット・リーディングメソッド」というものがあります。
カモワンタロットの「リーディングメソッド」は、タロットの暗号と法則を理解することで使いこなすことができます。

 

タロットが伝えるメッセージの読み解き方

タロットのメッセージの伝え方は意外にも単純です。

親切な人なら、大事なことは何度でも繰り返し話しますよね。

それと同じです。

同じようなカードや同じ意味のかたちが展開の中に何か所にも現れるのです。

例えば、ちょっと大きな出費になるようなことをしようとしているときに、そのことについて質問したとします。
すると、「節約を示すカード」、「お金の管理を意味するカード」、「お金を使うカードが逆向き」などが繰り返し出てきて、『お金を使わないほうが良い』というメッセージを伝えてきます。

繰り返し出てくるのではなく、関連するカードが一切出てこないというパターンもあります。

例えば、恋愛に関することを質問しているのに、恋愛そのものを表すカードは一切出てこず、仕事を表すカードが出てくるということがあります。

そういう人はうわべは恋愛をしたいと思っていても、実は仕事を一生懸命にやりたい時期だったりするのです。

これらは、法則のなかの一部です。
しかし、法則は、人の会話や判断のなかにあることと共通するものであって、難しいものではありません。その法則を把握することによって、リーディングがスムーズになります。

法則を理解したうえで、実際に引いたカードの展開の中に法則を見つけることで、リーディングするわけです。

タロットのリーディングは、外国語の翻訳に似ています。
カードが展開した時点で、質問者(クライアント)の質問に対する答えは、出てきたカードに現れていて、あとは、リーディングする人(リーダーという)がそれを解読するだけなのです。

ですから、タロットのリーディングは誰にでも出来ます。
透視能力のような能力者である必要はありません。

訓練ではなく、翻訳の仕方を勉強すればよいのです。

 

カモワンタロットは未来を占うことに重きを置いていません

episode 11

こんにちは。長友章二郎です。

あまり知られていないように思いますが、
タロットには、いろいろな心の在り方が書かれています。

だから、僕はタロットを使います。
でも占いとしては使いません。
僕はタロットを、自分の選択を確信に変えるために使います。

未来を占うことは重要ではない

「占い」というのは、未来を知ろうとすることです。

僕が使うカモワンタロットのリーディングは、未来を占うことに重きを置いていません。
あくまで現在の自分を知ることが大事だという考え方をしています。
未来を知ることはむしろ意味がなく、未来を知った時点から、その未来は変わっていくからです。

アレハンドロ・ホドロフスキーも

“未来を読んではいけない。それは詐欺だ。タロットは現在を語る言葉”

と言っています。

タロットリーディングをするときは
「〇〇することは、いい考えですか?」
「〇〇することは、いい方法ですか?」
「〇〇しようと思うが、いいですか?」
という質問の仕方をしています。
自分で自分のことをリーディングする時だけでなく、お客さんに対してもこの聞き方を薦めています。

要するに、何かの事柄に対して、こうしようと思うという意志や選択があって、それを確認するのです。
セッションではお客さんに対して、悩んでいることについて、「あなたはどうしたいですか」とまず聞きます。よくわからないような場合でも実は心の奥には「こうであってほしい」という気持ちがあるものです。ですから「どちらかといえばどうですか」とわずかにでもある自分の願いのようなことを意思確認として尋ねてみるのです。

 

タロットには心の在り方が書いてある

タロットの大アルカナの22枚は、人生の歩き方、人としての心の成長の過程を描いています。そのことに着目しながら、一枚一枚を見ていくと、一枚ごとにそれぞれ違った指標や教えが描かれています。

タロットの面白さは、そういった指標や教えというものが、文字でなく、絵で描かれている所にあります。文字ではないので、基本的に言葉の障壁がありません。
(ただタロットが作られたのがマルセイユ地方であり、フランス語を土壌としているので、象徴をフランス語の言葉に直すと、日本語とは違う意味が含まれていることは多々あります)

タロットが示す心の在り方は、人生を進むための教本のようでもあります。人生哲学で語られるようなことが象徴を用いて描かれています。
そして、一枚のなかだけでなく、複数のカードの組み合わせや並んだ順番によって、意味を成す仕組みもあります。そこは非常によくできているのです。
(マルセイユタロットに描かれている絵のひとつひとつには意味があります。他のカードとの関連性もあります)

前の日に起きた課題に対して、疑問をもったり、悩んだりしたあと、翌朝、内観して考えたことをノートに吐き出した後、自分が「こうしてみよう」とか「こんな風に考えてみよう」と思ったことを、タロットを展開してみると、今の自分に必要なメッセージがカードに現れます。

そうやって、今、自分はどうしたらいいのかの答えを得るのです。
タロットが教えてくれた最善の方法を、あとは実践していくのみです。
あくまでもそれは自分の選択として現実化を図るのです。そのあとは、納得の行く結果を自分で得ることになります。

タロットを学ぶと、タロットを自分のために使うことができるだけでなく、タロットの中に書かれているたくさんの心の在り方を知ることができます。そしてその知識はとても大きな財産になります。