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2020-10-08

カモワンタロットの秘儀の伝承について

episode 3

今回はカモワンタロットの秘儀の伝承について、お話しします。

はじめにカモワンタロットの最高の師、グランドマスターのフィリップ・カモワンとその逸話からお伝えしていきます。

カモワン版としてマルセイユタロットを復元したフィリップ・カモワン(以降、カモワン先生と記す)は、稀代のマルセイユタロットの版木彫師といわれたニコラ・コンベルの子孫です。

カモワン家は、18世紀から20世紀まで、タロット発行において世界でも高いシェアを誇るマルセイユのカードメーカーでした。
タロットに描かれた絵の内容には門外不出の秘儀・秘伝があり代々受け継がれているのです。

カモワン版としてマルセイユタロットを復元する前、カモワン先生はタロットの秘儀の教えをただひっそりと教えたいと考えていました。
その頃、カモワン先生はマルセイユ・タロットの秘密の教えのコードとシンボルを口頭のみで広めていました。
その後、アレハンドロ・ホドロフスキーとの出会いがあり、ホドロフスキーの勧めもあって、秘儀の広め方についての考えを変えることになりました。

(フィリップ・カモワンとアレハンドロ・ホドロフスキーの出会いはホドロフスキーの「タロットの宇宙」の序文に記されています)

カモワン版としてマルセイユタロットの復元をした後、カモワン先生は自らが保持してきたマルセイユタロットの秘伝や公に知られていない数々の歴史の真実、長年研究してきた暗号や法則といった秘儀を世界に公表するべく、執筆を続けてきました。

文書に残しているか残していないかが、重要なことになることもあるので、「秘伝」が重要な世界ではありますが、「文書」によってその研究を公にすることにしたのです。

その本はかなり以前から取り組まれていて、僕が2006年に受講した講座の時も、2009年の講座の時も、その後、認定講師としての打合せでスキップ・スワンソン氏から伝え聞いたときも、

「今、執筆で忙しい。本はもうすぐ出ます」と聞いていて、いったいいつ出るのだろうか、もう出ないのではないかと思っていたくらいでした。
何しろ僕自身が本のことを聞いてから10年以上たっていたからです。

それがついに、昨年(2019年)

「LES CODES SECRETS DU TAROT 1」(タロットの秘密の暗号1)

として出版されました。

それがこちらです。


感動しました。

さっそく購入して手に入れましたが、それまでのタロット本とは比較にならない驚くような詳しさです。
タロットの重要な要素として「色」を重視し、フルカラーで本の紙質にもこだわったものになっています。

これまで見たことのある数多くの歴史資料も画像で掲載されています。

その本には講座で教える内容を多く含んでいます。

日本語版が出版されたら、講座の教本として使うかもしれません。

本は出版されましたが、カモワンタロットの講座は口伝を基本としています。
カモワンタロットスクールの講座は実に中身の濃いものになっています。

僕はこの口伝という考え方が好きです。

現在は、メディアを通じて、動画や文字情報を何千何万という人に一度に伝えることが可能な時代になっていますが、物事には「ここから先は直接じゃないと伝わらない」というタイプのものがあります。

タロットのような神秘的な世界は、価値観や考え方の共通認識や「場」によって以心伝心的に伝わるものが大切です。
本という媒体には載らないものがあり、いくら勉強しても本だけでは学べないことがあるので、講座という「口伝」の場が必要なのだと思います。

秘儀の伝承にふさわしく、それまで聞いたことがないような知識の話がたくさん出てきます。

僕自身も初級講座を受けたときは、知らないことばかりだったのでついていくのがやっとでしたが、あふれるような知識の泉に浸る心地よさのようなものがありました。

そして、そこでしか知り得ない「特別な秘儀」を受け取ったという実感を持ちました。

それが一般的に「魔法」と呼ばれるものの中の一種だったのでしょう。

それは遠隔や文字では伝えられないものです。

カモワンタロットには特別な(秘儀参入としての)教えがあります。

タロットの魔法を学ぶと、驚くような感動的なリーディングに出会うことになります。

では

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