より本当の自分に☆『悪魔』の浄化の黒い土は厳しめ
こんにちは。アントレへ、ようこそ(^-^)
前の記事の終わりは
「謙虚さのある『神の家』の目覚めの気づきのためにも、ひとつ前の『悪魔』が実は必要な段階なんです。」
でした。
その続きの話をしていきましょう。
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人生での重要な岐路を振り返るときに、人が「そこに苦難があった」「その苦難は今の自分になるために必要なものだった」と話すのを目にすることがしばしばあります。
それは「本当の自分」として覚醒しはじめる『神の家』の前に、試練・難関の『悪魔』があるのと似ています。
「本当の自分」になる前の自分には「偽りの自分」の部分もあるからなんですね。
「偽りの自分」を含んだ状態で『悪魔』の前を通過しようとしても、恐れなどに基づいた余計な執着があることで誘惑に絡めとられるわけです。
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『悪魔』のカードは他の大アルカナに比べて、登場人物たちが格段にいやな表情を浮かべています。
(挿絵には詳細は描かれていません。お手元のカードか、カモワン・タロットスクール公式サイトのカード画像でお確かめください)
「いやな感情」は大切です。そこに何か問題があることをはっきり教えてくれています。
けれど下の子分たちはそこに留まっています。
なぜなら余計な執着・付着物があることで判断が狂ってしまっているからです。
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『悪魔』のカードの一番下の黒い土は、「極楽浄土」に対して、現世の別名である「穢土(えど)」を象徴します。
(黒い土は錬金術でいわれるところのプリマ・マテリアでもあります。タロットは象徴体系ですから。)
穢土はけがれのあるところという意味です。
極楽浄土で蓮の花が開くために、現世を研磨剤にして余計なものを磨き落とします。
いやなことをいやと感じるようになる試練は極楽浄土ではできません。
だからこそ、人間は喜びだけじゃなく苦痛も多い地上に生まれてくるようです。
この苦楽のコントラストの強い地上で、判断の狂いを生じさせる余計な付着物をしっかりそぎ落とします。
その大掃除は『神の家』の直前までつづきます。
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そして最後の最後に『悪魔』の厳しい試練が来ます。
植物の中には春に芽吹くために冬の寒さを必要とする「低温要求」の性質をもつものがあります。
目覚めの『神の家』の前にある『悪魔』までの厳しい穢土の黒い土の経験はこの低温に当たります。
子分の頭には低温にさらされて枯れたような黒い枝のようなものがくっついています。
『悪魔』の親分は意見を異にする子分の頭を棒で殴ります。
親分は同じ意見の子分には甘い幻想を見せて、頭を撫でたりしますが、『神の家』には進ませてくれません。
意見の異なる子分がいつか親分に隷属しなくなったときには『神の家』への案内がはっきりと見えてくるのでしょう。
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『悪魔』と意見の異なる子分は黒い枝が外れたら「本当の自分」になりはじめています。
ソフィア